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寺澤敬子先生 絵本の読書相談

 寺澤敬子先生は群馬県内の読み聞かせの第一人者であり、群馬県読み聞かせグループ連絡協議会の会長も長く努められました。
 子どもの読書活動推進活動に対して、2006年に群馬県総合表彰を受賞、2011年には群馬県功労者表彰を受賞されています。また、2014年には第44回野間読書推進賞を受賞されました。
 高崎市立中央図書館では毎月第4土曜日の午後(2~4時)、寺澤先生に「絵本の読書相談」相談員として、​子どもと本にまつわるさまざまな相談にあたたかく寄り添いながらアドバイスをしていただいています。

  相談は随時、追加します。
  寺澤敬子先生の著作
「ようこそ絵本の世界へ」(上毛新聞社事業出版局)もあわせてご覧ください。
   
  •  

あかちゃん(01歳)

 

 Q:8ヶ月の女の子。どんな絵本を読んであげたらよいでしょうか。

 
A:   1歳前後の赤ちゃんはまだ生活体験が少ないので、食べものや遊びが描かれ(赤ちゃんの生活そのもの)、言葉がリズミカルで心地よいものを一つの目安として選ぶといいですね。  1ページごとに独立して楽しめるもの、赤ちゃんがなめたりかじったりしても破れない丈夫な作りの本がよいでしょう。  毎日の子育ての中で絵本の読み聞かせは、赤ちゃんだけでなく、お母さん自身もきっと癒されるひとときになるに違いありません。  読書、本の世界の入り口に来た子どもと一緒に成長していくつもりで、10歳くらいまで親子一緒に楽しんでください。
  下記の絵本を紹介しました。


「くっついた」三浦太郎
「おひざでだっこ」内田 麟太郎
「たまごのあかちゃん」かんざわとしこ
「ぱんぱんあーん」すとうあさえ

Q13カ月の男の子。どんな絵本を読んであげたらよいのでしょう。なかなか集中して聞けないのですが。

 

A:  13歳の子どもの本選びは、食べもの、あそび、心地よいリズムのある文章、の3点を注意して選ぶとよいでしょう。  まだなかなかじっとして聞いていられない時期ですが、心配はいりません。  読んでもらうことが楽しい体験となれば、だんだん最初から順を追って聞けるようになります。  気に入った本を「読んで」と持ってきたら、何度でも読んであげましょう。  くりかえし、豊かな心地よい言葉を聞くことで、言葉を獲得していくのですから。  焦らず、ゆっくりと、のんびり親子で読み聞かせを楽しんでください。
 

Q1歳の子。読み聞かせが大好きです。おすすめの絵本を教えてください。

 

A:  読み聞かせは、子どもにとって親の愛情が感じられる体験で、安定した心が育っていくうえでとても大切なものです。  人と人との触れ合いや実体験が少なくなっている現代では、生のあたたかい声で、たくさんの豊かな言葉を子どもに届けてあげたいものです。
  そのことが未来を生きる力を育んでくれるでしょう。
  お子さんの興味のあるもの、好きなものが描かれている本から入るとよいでしょう。  また、明るく心が安定する内容や絵、心地よいリズムのある言葉、食べ物や遊びが描かれているものなどがよいでしょう。
    家での読み聞かせを楽しいものにするために、下記の絵本を紹介しました。
 

こどものとも0.1.2シリーズ」福音館書店

おひさまあはは」前川かずお

まるまるころころ」得田之久

ぷくちゃんのすてきなぱんつ」ひろかわさえこ

くまとりすのおやつ 」きしだえりこ

もりのおふろ」西村敏雄

おにぎり」平山英三

 

Q:あかちゃんに、はじめて読み聞かせをします。どんな絵本を選び、どう読んであげればよいのでしょう。

 

A:  赤ちゃんや小さなお子さんには、本に書いてあるそのとおりに読まなくても大丈夫です。絵本の文章をヒントに、親子でたくさんおしゃべりをして楽しむこと、たくさんの豊かな言葉を届けてあげること、そしてあたたかな時間を共有することが大切です。赤ちゃんはそんな楽しい体験を積んでいくことで、物語をちゃんと初めから順に聞けるようになっていきます。自然体で、ゆっくり読んであげましょう。赤ちゃん絵本を選ぶときは、心地よいリズムのある言葉で書かれているもの、食べ物が描かれているもの、遊びが描かれているもの、この3つの要素を考えて選ぶとよいでしょう。
 

Q:1歳男の子。自動車が出てくる絵本を紹介してください。


A:

「はたらくじどうしゃ」シリーズ山本忠敬

「とらっくとらっくとらっく」渡辺茂男

「しょうぼうじどうしゃじぷた」渡辺茂男

「のろまなローラー」小出正吾

 

  などを紹介しました。お話を楽しめるようになるのは45歳からですが、お母さんと一緒に絵を楽しむ、お母さんがお話を簡単に作って話してあげると、赤ちゃんも楽しめるのではないでしょうか。

 

 

Q:10カ月の女の子。まだじっとして絵本を聞いていられないのですが、大丈夫でしょうか。


 A:  0~2歳くらいは、まだじっとして聞いていられなくても心配することはありません。動けることが楽しくて、好奇心のかたまり、じっとしていられないのです。でも、お母さん自身も楽しい気持ちでゆったり絵本(年齢にあった本)を読んであげていると、2歳近くになるとだんだん一冊聞いていられるようになります。基本は心地よい言葉、くり返し、遊びや食べものの絵本が導入としてよいでしょう。
 

Q: 9カ月。絵本が大好きですが、興味を示し何回も読みたがる本と、全然興味を示さない本があります。また、最後のページからめくったりしてしまうのですが・・・どうしたらよいでしょう。

 
A:   どんなによい絵本でも、子どもが興味を示さないことはよくあることです。子どもにも個性がありますし、本にも個性があるからです。子どもが悪いわけでも、本が悪いわけでもありません。喜ぶ本を中心に、何度も楽しい読み聞かせを続けていくと、いろいろなジャンルの本に興味を示すようになるので安心してください。
  2~3歳になると、簡単なストーリーがある絵本を楽しむことができます。子ども自身が、ストーリー性のある絵本は最初から順を追って読む方がおもしろい、と感じるようになると順番に聞くようになってきます。赤ちゃんのころは後ろからページをめくってしまっても心配ありません。本を通して、親子が楽しい時間を持つことが大切です。ゆっくり、のんびり楽しみましょう。

 

Q: 1歳。「おむすびころりん」のリズムが好きなので、簡単な再話の絵本を読んであげたいのですが、ありますか?

 
A:   1歳では、昔話の「おむすびころりんは」少し長すぎて難しいでしょう。言葉のリズムを楽しむ時期なので、もう少し簡単な赤ちゃん絵本で、楽しいリズムの絵本を読んであげるとよいでしょう。
  以下の絵本を紹介しました。


「まるくておいしいよ」こにしえいこ
「ころころころ」元永定正
「かささしてあげるね」はせがわせつこ
「くっく くっく」長谷川摂子
「たまごのあかちゃん」かんざわとしこ
「きゅっきゅっきゅっ」林明子

 

Q:1歳未満の赤ちゃん。最近、絵本を読んであげても、じっとしていなくて聞いていられません。そんなときは、どうしたらよいでしょうか。

 

A: 赤ちゃんは好奇心がいっぱいです。特に動いているものを見ると、そちらに行って確かめたくなるのです。じっとして聞いていなくても大丈夫。赤ちゃん絵本は、1ページだけを楽しむ、そんな具合に工夫されていますし、大好きなページだけを楽しむなんてこともありです。大切なのは、絵本を仲立ちにして、お母さんと赤ちゃんがコミュニケーションを取ること。これが赤ちゃんにとって、人と人とのかかわりの出発点なのです。

 わらべうたやこもりうた、手遊びうたなど、リズムがあって心地よいものを歌って楽しむといいでしょう。

 
 

Q: 1歳3ヶ月。絵本を楽しみはじめたばかりですが、どんな本がよいでしょうか?

 

A: 以下の絵本を紹介しました。

 

「ありのあちち」つちはしとしこ

「たんたんぼうや」かんざわとしこ

「たまごのあかちゃん」かんざわとしこ

「くだもの」平山和子

「どうぶつのおかあさん」小森厚

 

 

 

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幼児期(2歳~5歳)

 

Q3歳女の子。本は好きなようですが、動き回っていてじっと聞いていられません。

 

A:  2、3歳は好奇心がいっぱいです。動き回っていろいろ確かめているのかもしれません。じっと聞いていなくても大丈夫です。読み聞かせの途中ですーっといなくなってしまっても、読み続けていると、また聞きに戻ってくることがあります。動いていても、耳はちゃんと聞いていて、自分の興味のあるところで聞きに戻ってきているのですね。読んでもらうこと、お話は楽しいのだという体験を重ねることで、だんだんと物語の世界を楽しめるようになっていきます。焦らずに本を仲立ちにして、豊かな親子関係を育んでいってほしいです。

 

Q:保育園で読み聞かせをします。複数の子どもに読み聞かせをするうえで、心掛けたいことを教えてください。

 

A:  絵本を仲立ちにして、読み手と聞き手が楽しい時間を過ごすことがいちばん大切です。読み手が本当に絵本を愛し、楽しく読めば、その心とお話のメッセージは子どもに伝わるでしょう。聞き手の年齢を考えて、絵本を選ぶことも大切です。読み方は普通の声で、ゆっくり、心をこめて読みましょう。無理に声色を使う必要はありません。途中で子どもが質問したりしたとき、小さい子どもの絵本や科学絵本などの場合は、質問に答えて、一緒に楽しんでください。ただ、物語性の高い絵本の場合は、一緒に聞いている他の子どももいるので、中断はしないほうがよいでしょう。その子どもとアイコンタクト(あとでゆっくり聞いてあげるね、という意味を込めて、子どもの顔を見る)をとって、お話を続けていくほうがよいでしょう。

Q:3歳と5歳の子。虫が大好きで、図鑑や工作の本を読むことが多いのですが、物語の本も読んであげたいと思っています。どんな本がよいでしょうか。

 
A:  下記の絵本を紹介しました。
「かまきりのちょん」得田之久
昆虫の絵本ですが、ストーリー性がある絵本です。
ワニくんのおおきなあし」みやざきひろかず
シリーズの絵本で、文章が短く、物語の世界の導入には適している絵本です。
どんなきぶん?」サクストン・フライマン
少し変わった絵本。実際の野菜や果物の表情が豊かで面白いです。
まっくネリノ」ヘルガ=ガルラー
どろんこハリー」ジーン・ジオン
 

Q: 2歳児。どんな絵本を読んであげたらよいでしょうか。

 
A:  幼い子どもの絵本は、(1)たべもの、(2)あそび、(3)言葉のリズムがよいもの、この3点が大切です。「くだもの」(平山和子)が好きとのことで、同じ作者の「いちご」「おにぎり」はどうでしょうか。また、福音館0・1・2シリーズ「まるくておいしいよ」「ありのあちち」はどうでしょう。
  言葉を覚えはじめた子どもは、心地よい言葉の絵本や、言葉あそびの絵本にも興味を示します。「あがりめさがりめ」「どうすればいいのかな?」も紹介しました。
 

「くだもの」 「いちご」  「おにぎり」平山和子
「まるくておいしいよ」こにしえいこ
「ありのあちち」つちはしとしこ
「あがりめさがりめ」ましませつこ
「どうすればいいのかな?」わたなべしげお
「おつきさまこんばんは」林明子
「きゅっきゅっきゅ」林明子
 

Q: 動物が好きな4歳の女の子。ねこやうさぎが出てくる本を紹介してください。

 
A:  以下の絵本を紹介しました。
「タンゲくん」片山健
「アンガスとねこ」マージョリー フラック
「あしたうちにねこがくるの」石津ちひろ
「わたしのワンピース」にしまきかやこ

Q: 3歳の女の子。最近、DVDがお気に入りで、だんだん絵本を読んであげても聞かなくなってしまったのですが・・・

 
A: 3、4歳くらいが一番大切な時期です。テレビやDVDなどの仮想世界ではなく、直接絵本を読んでもらう体験や、肌と肌が触れ合うスキンシップの体験が、人間としての心の土台を作ってくれます。親のほうでルールを作り、一日にメディアに接する時間は2時間くらいを目安に与えることが大切です。お母さんが楽しそうに読んであげれば、子どもは絶対に喜ぶはずです。
 以下の絵本を紹介しました。

「わたしのワンピース」にしまきかやこ
「コッコさんとあめふり」 「おやすみなさいコッコさん」片山健
「はけたよ はけたよ」かんざわとしこ
「どんどこももんちゃん」とよたかずひこ
「はっぱのおうち」林明子
「ねえどっちがすき?」安江リエ
「いろいろおせわになりました」やぎゅうげんいちろう

Q: 4歳の男の子のお母さん。下に6ヶ月の妹がいるので、お兄ちゃんになったということを意識させてあげられるような絵本を教えてください。


A:  下に赤ちゃんが生まれると、お母さんを取られてしまったような感じになり、そういうときに「大きいのだから強くなりなさい、がまんしなさい、お兄ちゃんなんだから」というストレートな内容のお話を読んであげるより、あなたのことも大好きだよというお話をお兄ちゃんのためだけにたくさん読んであげることが大切です。
「ちびゴリラのちびちび」ルース ボーンスタイン
「こいぬがうまれるよ」ジョアンナ コール
「アボガド・ベイビー」ジョン・バーニンガム
「ピーターのいす」エズラ ジャック キーツ
 この本は、お兄ちゃんになったことを自分自身で自覚するのを親が温かく見守り描いているのでおすすめです。

 

Q:2歳の女の子。いつも同じ絵本を持ってくるのですが・・・一般的に「よい絵本」と言われているものではなく、雑誌の付録のような絵本でも読んでいいのでしょうか?

 
A: 同じ絵本を持ってくるのは、その本を読んでもらって嬉しいからです。何度でも読んで楽しんでください。小さいうちは本の内容というより、読んでもらうという行為そのものが嬉しく、また求めているのだと思います。
 また、たとえ「よい絵本」のリストに載っていないような本でも、お子さんが持ってきたらどうぞ読んであげてください。ただ、本選びをすべて子どもに任せてしまうと視野が広がっていかないので、お母さん自身の好きな本、またみんながすすめている本からも、年齢を考えながら選んで読んであげてください。
 1日5分でも続けたら、親子にとって宝物の時間になります。

 

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小学生

 

Q:小学校1年生。小学校からマンガばかり借りてきます。絵本や童話なども読んでほしいのですが。

 

A:  お子さんが借りてきたマンガを否定せず、まずはひとりで読む楽しさを認めてあげてください。しかし、そのままにしておくと視野が広がらないこともあります。「お母さんが好きな本だよ」などと言って、絵本や童話の楽しい本をたくさん読んであげてください。1、2年生は、まだまだ絵本をたくさん読み聞かせてあげる時期です。
  また、3、4年生は一番“読書離れ”をおこす年代です。絵本から、文字だけの本に移行するのが難しいのです。どうぞ、ご家庭で児童書や昔話集などを読んであげて、子どもの興味を広げてあげてください。

 

Q:小学校2年の女の子。キャラクターのシリーズの本を学校から借りてきます。このような本でもよいのでしょうか。

 

A:  しっかりした内容の本と、キャラクター主体の本がありますが、子どもが楽しんでいるならば「この本はダメ」とは言わないで見守ってあげましょう。ただ本選びを子どもだけに任せてしまうと、なかなかしっかりした内容の本は選ばないかもしれません。3、4年生くらいまでは、親が読み聞かせをしてあげてください。自分で読むのは難しくても、読んでもらえば楽しむことができます。深くしっかりした内容の本は、子どもの成長を後押ししてくれ、いつまでも心に残って子どもを支えてくれます。

 

Q:小学2年生。昔話が好きで自分で読んでいるのですが、どんな本がおすすめでしょうか。

 

A:  このような本はいかがでしょう。

世界むかし話10北欧

イギリスとアイルランドの昔話

子どもに語る日本の昔話13稲田和子

王さまと九人のきょうだい」中国の民話

ロバのおうじ」グリム童話

創作童話

ジェインのもうふ」アーサー=ミラー
 

Q:朝の15分間で、小学1、2年生に初めて読み聞かせをします。読み方や本の選び方を教えてください。

 
A:  集団の子どもたちに読み聞かせをするときには、本に慣れていない子どももいることを想定して、少し対象年齢を下げた絵本も用意するとよいでしょう。プログラムは時間いっぱいに詰め込むのではなく余裕を持たせ、おしまいは余韻を持たせるぐらいがよいでしょう。絵本は表紙~見返し~タイトルページ~本文~見返し~裏表紙と丁寧に見せ、ゆっくり、自然体で楽しく読んであげてください。
  次のような本がよいでしょう。

「どろんこハリー」ジーン・ジオン
「もりいちばんのおともだち」ふくざわゆみこ
「すてきな三にんぐみ」トミー=アンゲラー
「お月さまってどんなあじ?」マイケル・グレイニエツ
「ねえ、どれがいい?」ジョン・バーニンガム
「ねえ、どっちがすき?」安江リエ
「やさいのおなか」きうちかつ
「はじめてのおつかい」筒井頼子
「タンゲくん」片山健


 

Q:小学校1年生のクラスで読み聞かせをします。12月上旬に20分の予定です。どんな絵本を読めばよいでしょうか。

 

A:  季節を考え、また短いお話や参加型の本なども組み合わせて考えるとよいでしょう。時間全てを使うのではなく、ゆとりを持ったプログラムにしましょう。

  このような絵本はいかがでしょうか。

きょうはみんなでクマがりだ」マイケル・ローゼン再話

くまのコールテンくん」ドン・フリーマン

おだんごぱん」ロシア民話

ちいさなヒッポ」マーシャ=ブラウン

たのしいふゆごもり」片山令子

 

  参加型の絵本としては以下の絵本などがあります。

くだものなんだ」きうちかつ

やさいのおなか」きうちかつ

 

Q:小学1年生。毎日1冊、自分で本を読むように言っているのですが・・・。

 

A:  1、2年生は、まだまだお母さんが読み聞かせをして、親子で楽しい時間を共有することが大切です。絵本は一人で読む本というより、読んでもらってはじめて面白いものだと思います。その積み重ねで、自分一人で本を読むのも上手になりますよ。

 

Q:小学2年生。シリーズのマンガ的な本を自分で読んでいて、年齢に合った良い本を読んであげたいのですが、なかなか聞いてくれません。どうしたらよいでしょうか。

 

A:  ひとりで読む楽しさと、読んでもらう楽しさは全く別のものです。自分だけで読んでいると、どうしても同じようなものばかりになってしまい広がっていきません。小学校の3、4年生までは大人が本の水先案内人になって読んであげたり、本の楽しさを紹介してあげたりする必要があります。

  「この本は、お母さんの大好きな本なのよ」などと声をかけ読んであげるなら、子どもは素直に聞いてくれるでしょう。読み聞かせで、同じ本を何度も読んで楽しさを共有し合うことが、親子の信頼関係や絆を深め家庭の中に対話が生まれるきっかけになります。今これが一番子どもに必要なことだと思います。ぜひ、読み聞かせも楽しんでください。

 

紹介した本

ミリー・モリー・マンデーのおはなし」ジョイス・L.ブリスリー

番ねずみのヤカちゃん」リチャードウィルバー

車のいろは空のいろ」あまんきみこ

ちびっこカムのぼうけん」神沢利子

ジェインのもうふ」アーサー=ミラー

子どもに語るグリムの昔話」グリム

子どもに語る日本の昔話」稲田和子

 

Q:絵本は小学生になっても読んであげた方がいいのでしょうか。

 
A:  絵本は基本的には「読んでもらうもの」です。絵をじっくりと見て楽しんでいるときに、その場面の様子が言葉として耳に届く、絵と言葉が同時に子どもに届くことによって初めて物語が動き出すのです。どうぞ何歳になっても読んであげて、親子で楽しんでください。
  絵本は、絵で語れないところを言葉が補い、その二つが響き合ってすばらしい世界を作っているのです。
  また、小学3、4年生頃になると、絵本だけではなく童話(読み物)を楽しみ始めます。どうぞこの時期を大切にして、厚い本を少しずつ読み聞かせをしてあげてください。そうすることで、聞く力、読書力が知らないうちに育っていきます。

 

Q:小学校1年生の子どもに昔話を読んであげたいのですが、どんな本を選んだらよいでしょうか。

 
A:  絵本の昔話を選ぶ場合には、次の2点に気を付けるとよいでしょう。
  (1)質の高い絵で描かれている本
  (2)再話のしっかりとしたもの。原話を改ざんしていないもの。
  また、外国の昔話絵本を選ぶときには、その国の国土などもきちんと描かれているものを選ぶようにするとよいでしょう。アニメ的に描かれているのではなく、子どもが「これは本当の世界だな」と感じられる本物を与えたいものです。

実際に紹介した絵本です。
日本の昔話
「王さまと九人のきょうだい」君島久子
「だいくとおにろく」松居直
「にぎりめしごろごろ」小林輝子
「さんまいのおふだ」水沢 謙一
「こぶじいさま」松居直
「うまかたやまんば」おざわとしお

フランスの昔話:「きこりとおおかみ」やまぐちともこ

イギリスの昔話:「三びきのこぶた」瀬田 貞二
 

Q:絵本から童話へ移行する時期におすすめの本を紹介してください。

 

A: 絵物語のように、文章は長くても絵がたくさん描かれている本がよいでしょう。子どもの想像力を助けてくれます。

以下の本を紹介しました。

「はじめてのキャンプ」林明子

「くまの子ウーフ」神沢利子

「ぼくひとりでいけるよ」リリアン・ムーア

 

Q:6歳の男の子。楽しい絵本が好きです。おすすめの絵本はありますか?

 

A: 以下の絵本を紹介しました。

「ルラルさんのにわ」いとうひろし

「ゴムあたまポンタロウ」長新太

「だいじょうぶだいじょうぶ」いとうひろし

「かいじゅうたちのいるところ」モーリス・センダック

「ねこざかな」わたなべゆういち

 

Q:小学校56年生に朝自習の時間に読み聞かせをします。どんな本がよいでしょう。

 

A:朝の読み聞かせということで、楽しいお話を中心にお勧めしました。

「うえきばちです」川端誠

「お化けの真夏日」川端誠

「よかったねネッドくん」レミー・シャーリップ

 

「あくたれラルフ」ジャク・ガントス

「しまふくろうのみずうみ」手島圭三郎

「なんでも見える鏡」ジプシーの昔話

「セルコ」ウクライナの昔話

「きつねにょうぼう」長谷川摂子

「王さまと九人のきょうだい」中国の民話

「ヤクーバとライオン1勇気」
「ヤクーバとライオン2信頼」ティエリー・デデュー

 

 その他

 Q:お年寄りへの読み聞かせに向いている本を紹介して下さい。また、注意点もありましたら教えて下さい。

 
A:次のことに心がけるとよいでしょう。
・施設の担当者とよく打ち合わせをし、お互いに読み聞かせについて共通認識をもつ
・静かな空間を作り、絵本に光が当たらない場所を選ぶ
・基本的に、読む本は楽しく、心がほっとする内容が喜ばれる
・遠目のきく本がよい
・昔話や行事絵本、聞き手も参加できる本、わらべ唄や詩の本、自然の美しい写真絵本、紙芝居など、プログラムに変化をつけるとよい
 
以下の本を紹介しました。

「あらまっ!」ケイト・ラム
「おじさんのかさ」さのようこ
「木」佐藤忠良
「コスモスさいた」久保秀一写真
「こんこんさまにさしあげそうろう」森はな
「さくら」長谷川摂子
「ざぼんじいさんのかきのき」すとうあさえ
「ハグくまさん」ニコラス・オールドランド
「だごだごころころ」梶山俊夫
「よもぎだんご」さとうわきこ
「あかてぬぐいのおくさんと7人のなかま」イ・ヨンギョン
「おばけの真夏日」川端誠
「十二支のはじまり」谷真介
「さんねん峠」李錦玉
「八方にらみねこ」武田英子
「おおはくちょうのそら」手島圭三郎
「こんにちワニ」中川ひろたか


掲載日 令和2年8月31日 更新日 令和2年10月20日
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