A: 1歳前後の赤ちゃんはまだ生活体験が少ないので、食べものや遊びが描かれ(赤ちゃんの生活そのもの)、言葉がリズミカルで心地よいものを一つの目安として選ぶといいですね。 1ページごとに独立して楽しめるもの、赤ちゃんがなめたりかじったりしても破れない丈夫な作りの本がよいでしょう。 毎日の子育ての中で絵本の読み聞かせは、赤ちゃんだけでなく、お母さん自身もきっと癒されるひとときになるに違いありません。 読書、本の世界の入り口に来た子どもと一緒に成長していくつもりで、10歳くらいまで親子一緒に楽しんでください。
下記の絵本を紹介しました。
「くっついた」三浦太郎
「おひざでだっこ」内田 麟太郎
「たまごのあかちゃん」かんざわとしこ
「ぱんぱんあーん」すとうあさえ
「こどものとも0.1.2シリーズ」福音館書店
「おひさまあはは」前川かずお
「まるまるころころ」得田之久
「ぷくちゃんのすてきなぱんつ」ひろかわさえこ
「くまとりすのおやつ 」きしだえりこ
「もりのおふろ」西村敏雄
「おにぎり」平山英三
A: 赤ちゃんや小さなお子さんには、本に書いてあるそのとおりに読まなくても大丈夫です。絵本の文章をヒントに、親子でたくさんおしゃべりをして楽しむこと、たくさんの豊かな言葉を届けてあげること、そしてあたたかな時間を共有することが大切です。赤ちゃんはそんな楽しい体験を積んでいくことで、物語をちゃんと初めから順に聞けるようになっていきます。自然体で、ゆっくり読んであげましょう。赤ちゃん絵本を選ぶときは、心地よいリズムのある言葉で書かれているもの、食べ物が描かれているもの、遊びが描かれているもの、この3つの要素を考えて選ぶとよいでしょう。
A:
「はたらくじどうしゃ」シリーズ山本忠敬
「とらっくとらっくとらっく」渡辺茂男
「しょうぼうじどうしゃじぷた」渡辺茂男
「のろまなローラー」小出正吾
などを紹介しました。お話を楽しめるようになるのは4~5歳からですが、お母さんと一緒に絵を楽しむ、お母さんがお話を簡単に作って話してあげると、赤ちゃんも楽しめるのではないでしょうか。
A: 0~2歳くらいは、まだじっとして聞いていられなくても心配することはありません。動けることが楽しくて、好奇心のかたまり、じっとしていられないのです。でも、お母さん自身も楽しい気持ちでゆったり絵本(年齢にあった本)を読んであげていると、2歳近くになるとだんだん一冊聞いていられるようになります。基本は心地よい言葉、くり返し、遊びや食べものの絵本が導入としてよいでしょう。
A: どんなによい絵本でも、子どもが興味を示さないことはよくあることです。子どもにも個性がありますし、本にも個性があるからです。子どもが悪いわけでも、本が悪いわけでもありません。喜ぶ本を中心に、何度も楽しい読み聞かせを続けていくと、いろいろなジャンルの本に興味を示すようになるので安心してください。
2~3歳になると、簡単なストーリーがある絵本を楽しむことができます。子ども自身が、ストーリー性のある絵本は最初から順を追って読む方がおもしろい、と感じるようになると順番に聞くようになってきます。赤ちゃんのころは後ろからページをめくってしまっても心配ありません。本を通して、親子が楽しい時間を持つことが大切です。ゆっくり、のんびり楽しみましょう。
A: 1歳では、昔話の「おむすびころりんは」少し長すぎて難しいでしょう。言葉のリズムを楽しむ時期なので、もう少し簡単な赤ちゃん絵本で、楽しいリズムの絵本を読んであげるとよいでしょう。
以下の絵本を紹介しました。
「まるくておいしいよ」こにしえいこ
「ころころころ」元永定正
「かささしてあげるね」はせがわせつこ
「くっく くっく」長谷川摂子
「たまごのあかちゃん」かんざわとしこ
「きゅっきゅっきゅっ」林明子
A: 赤ちゃんは好奇心がいっぱいです。特に動いているものを見ると、そちらに行って確かめたくなるのです。じっとして聞いていなくても大丈夫。赤ちゃん絵本は、1ページだけを楽しむ、そんな具合に工夫されていますし、大好きなページだけを楽しむなんてこともありです。大切なのは、絵本を仲立ちにして、お母さんと赤ちゃんがコミュニケーションを取ること。これが赤ちゃんにとって、人と人とのかかわりの出発点なのです。
わらべうたやこもりうた、手遊びうたなど、リズムがあって心地よいものを歌って楽しむといいでしょう。
A: 以下の絵本を紹介しました。
「ありのあちち」つちはしとしこ
「たんたんぼうや」かんざわとしこ
「たまごのあかちゃん」かんざわとしこ
「くだもの」平山和子
「どうぶつのおかあさん」小森厚
A:首がすわり、おひざで抱っこをして、読み聞かせを楽しめる年齢です。あかちゃんが興味を示す題材の絵本から始めましょう。食べもの、遊びが描かれていると興味を示します。言葉はリズムがあり、くり返しのある心地よいものを選びましょう。小さいうちは写実的な絵本の方がわかりやすいのかもしれません。音を楽しむ「ころころころ」などの本も喜びます。
読んであげる時間は、お子さんも大人もゆったりできる時間がよいと思います。
以下の絵本を紹介しました。
「くだもの」「いちご」平山和子
「どうぶつのおかあさん」小森厚
「まるくておいしいよ」こにしえいこ
「ころころころ」元永定正
A: このような本はいかがでしょう。
「子どもに語る日本の昔話」1~3稲田和子
「王さまと九人のきょうだい」中国の民話
「ロバのおうじ」グリム童話
創作童話
「ジェインのもうふ」アーサー=ミラー
A: 集団の子どもたちに読み聞かせをするときには、本に慣れていない子どももいることを想定して、少し対象年齢を下げた絵本も用意するとよいでしょう。プログラムは時間いっぱいに詰め込むのではなく余裕を持たせ、おしまいは余韻を持たせるぐらいがよいでしょう。絵本は表紙~見返し~タイトルページ~本文~見返し~裏表紙と丁寧に見せ、ゆっくり、自然体で楽しく読んであげてください。
次のような本がよいでしょう。
「どろんこハリー」ジーン・ジオン
「もりいちばんのおともだち」ふくざわゆみこ
「すてきな三にんぐみ」トミー=アンゲラー
「お月さまってどんなあじ?」マイケル・グレイニエツ
「ねえ、どれがいい?」ジョン・バーニンガム
「ねえ、どっちがすき?」安江リエ
「やさいのおなか」きうちかつ
「はじめてのおつかい」筒井頼子
「タンゲくん」片山健
A: 季節を考え、また短いお話や参加型の本なども組み合わせて考えるとよいでしょう。時間全てを使うのではなく、ゆとりを持ったプログラムにしましょう。
このような絵本はいかがでしょうか。
「きょうはみんなでクマがりだ」マイケル・ローゼン再話
「くまのコールテンくん」ドン・フリーマン
「おだんごぱん」ロシア民話
「ちいさなヒッポ」マーシャ=ブラウン
「たのしいふゆごもり」片山令子
参加型の絵本としては以下の絵本などがあります。
「くだものなんだ」きうちかつ
「やさいのおなか」きうちかつ
A: 1、2年生は、まだまだお母さんが読み聞かせをして、親子で楽しい時間を共有することが大切です。絵本は一人で読む本というより、読んでもらってはじめて面白いものだと思います。その積み重ねで、自分一人で本を読むのも上手になりますよ。
A: ひとりで読む楽しさと、読んでもらう楽しさは全く別のものです。自分だけで読んでいると、どうしても同じようなものばかりになってしまい広がっていきません。小学校の3、4年生までは大人が本の水先案内人になって読んであげたり、本の楽しさを紹介してあげたりする必要があります。
「この本は、お母さんの大好きな本なのよ」などと声をかけ読んであげるなら、子どもは素直に聞いてくれるでしょう。読み聞かせで、同じ本を何度も読んで楽しさを共有し合うことが、親子の信頼関係や絆を深め家庭の中に対話が生まれるきっかけになります。今これが一番子どもに必要なことだと思います。ぜひ、読み聞かせも楽しんでください。
紹介した本
「ミリー・モリー・マンデーのおはなし」ジョイス・L.ブリスリー
「番ねずみのヤカちゃん」リチャードウィルバー
「車のいろは空のいろ」あまんきみこ
「ちびっこカムのぼうけん」神沢利子
「ジェインのもうふ」アーサー=ミラー
「子どもに語るグリムの昔話」グリム
「子どもに語る日本の昔話」稲田和子
A: 絵本は基本的には「読んでもらうもの」です。絵をじっくりと見て楽しんでいるときに、その場面の様子が言葉として耳に届く、絵と言葉が同時に子どもに届くことによって初めて物語が動き出すのです。どうぞ何歳になっても読んであげて、親子で楽しんでください。
絵本は、絵で語れないところを言葉が補い、その二つが響き合ってすばらしい世界を作っているのです。
また、小学3、4年生頃になると、絵本だけではなく童話(読み物)を楽しみ始めます。どうぞこの時期を大切にして、厚い本を少しずつ読み聞かせをしてあげてください。そうすることで、聞く力、読書力が知らないうちに育っていきます。
A: 絵本の昔話を選ぶ場合には、次の2点に気を付けるとよいでしょう。
(1)質の高い絵で描かれている本
(2)再話のしっかりとしたもの。原話を改ざんしていないもの。
また、外国の昔話絵本を選ぶときには、その国の国土などもきちんと描かれているものを選ぶようにするとよいでしょう。アニメ的に描かれているのではなく、子どもが「これは本当の世界だな」と感じられる本物を与えたいものです。
実際に紹介した絵本です。
日本の昔話
「王さまと九人のきょうだい」君島久子
「だいくとおにろく」松居直
「にぎりめしごろごろ」小林輝子
「さんまいのおふだ」水沢 謙一
「こぶじいさま」松居直
「うまかたやまんば」おざわとしお
フランスの昔話:「きこりとおおかみ」やまぐちともこ
イギリスの昔話:「三びきのこぶた」瀬田 貞二
A: 絵物語のように、文章は長くても絵がたくさん描かれている本がよいでしょう。子どもの想像力を助けてくれます。
以下の本を紹介しました。
「はじめてのキャンプ」林明子
「くまの子ウーフ」神沢利子
「ぼくひとりでいけるよ」リリアン・ムーア
A: 以下の絵本を紹介しました。
「ルラルさんのにわ」いとうひろし
「ゴムあたまポンタロウ」長新太
「だいじょうぶだいじょうぶ」いとうひろし
「かいじゅうたちのいるところ」モーリス・センダック
「ねこざかな」わたなべゆういち
A:朝の読み聞かせということで、楽しいお話を中心にお勧めしました。
「うえきばちです」川端誠
「お化けの真夏日」川端誠
「よかったねネッドくん」レミー・シャーリップ
「あくたれラルフ」ジャク・ガントス
「しまふくろうのみずうみ」手島圭三郎
「なんでも見える鏡」ジプシーの昔話
「セルコ」ウクライナの昔話
「きつねにょうぼう」長谷川摂子
「王さまと九人のきょうだい」中国の民話
「ヤクーバとライオン1勇気」
「ヤクーバとライオン2信頼」ティエリー・デデュー
A:次のことに心がけるとよいでしょう。
・施設の担当者とよく打ち合わせをし、お互いに読み聞かせについて共通認識をもつ
・静かな空間を作り、絵本に光が当たらない場所を選ぶ
・基本的に、読む本は楽しく、心がほっとする内容が喜ばれる
・遠目のきく本がよい
・昔話や行事絵本、聞き手も参加できる本、わらべ唄や詩の本、自然の美しい写真絵本、紙芝居など、プログラムに変化をつけるとよい
以下の本を紹介しました。
「あらまっ!」ケイト・ラム
「おじさんのかさ」さのようこ
「木」佐藤忠良
「コスモスさいた」久保秀一写真
「こんこんさまにさしあげそうろう」森はな
「さくら」長谷川摂子
「ざぼんじいさんのかきのき」すとうあさえ
「ハグくまさん」ニコラス・オールドランド
「だごだごころころ」梶山俊夫
「よもぎだんご」さとうわきこ
「あかてぬぐいのおくさんと7人のなかま」イ・ヨンギョン
「おばけの真夏日」川端誠
「十二支のはじまり」谷真介
「さんねん峠」李錦玉
「八方にらみねこ」武田英子
「おおはくちょうのそら」手島圭三郎
「こんにちワニ」中川ひろたか